イベントに乗っかる
東京オリンピックに向けて外国人観光客が増えている東京はホテルの建築ラッシュのようですが、地方都市の神戸市中心部でもホテルの建築が目につきます。
確かに外国人インバウンドで、ホテル全体は相当稼働率を誇っていて部屋が足りないくらいですから、今はホテルを建てれば埋まる状態です。
では、ホテル業ってどれくらい儲かるのか?
ちょっとホテルの収支シュミレーションをしてみようと思います。
例えば、神戸の中心エリアである三宮でホテルを建てたとします。
前提となるホテルの部屋数は100室、平日料金が1万円、金土料金が1万5千円で、稼働率はかなり楽観的な90%とします。
平日22日で金土が8日だとすると、1ヶ月の宿泊料金は平日の宿泊料合計が1980万円、金土が1080万円、それぞれを足すと3060万円となり、年間では3億6720万円になります。
ホテルの価格が50億だとして、50億を金利1%・期間30年のフル借入で資金調達出来たとします。
これで月額返済額が約1600万円で、年間約1.9億円が返済額になります。
約3.7億円入ってきて約1.9億円が返済となるので、その差額は1.8億円になります。
他にも月額1000万円程度の人件費や光熱費、補修費なども掛かるでしょうから、その費用は年間1.2億円となり、手残りは6000万円程度という感じではないでしょうか。
あくまで50億円で100室作れて、90%の稼働率がキープできるというのが前提です。
また、人件費といったコストも月額1000万円程度が前提です(これが1500万円以上になったら利益ナシになります)。
※ちなみに、上記は「価格」から「収支」の流れですが、
ホテルなどの事業用不動産の"評価の流れ"というのは、
逆に「年々の収支」から「価格」を算出の流れが
ほとんどです。
外国人旅行客が途切れなければ良いのですが、何かのキッカケ(例えば、急激な円高になるとか)で外国人観光客が減って部屋余りの状態になってしまうと、このお話は全て覆ります。
商売というのは、ブームやイベントに乗っかっるのが非常に効率的です。
ただ、栄枯盛衰ではないですが、ブームというのは過ぎ去るものですし、常時開催のイベントというのは稀です(いつもやってたら廃れますから)。
ホテルのブームが一過性にならない取組みを期待します。
※ "夏のイベント"といったら「高校野球」ですね!
胸がアツくなります!音量に気をつけて観て下さい
※ タッチ世代としては、これも見逃せません!
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