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冷めた感がある「春闘」

先週、懇意にして頂いている他士業の先生と情報交換(主に事務所運営のこと)をしましたので、今日は「お金」のことについてつぶやいてみようと思います。

20年以上、勤務鑑定士としてサラリーマンを頑張ってきました。
サラリーマンを頑張っていれば出世して、昇給して、安定した人生を送れるでしょう。

でも、自分を殺してまで、自分自身を犠牲にしてまで一回ポッキリの人生を過ごして良いのか?と思い、平成24年に独立開業しました。

「完全に安定的な収入源」があるわけではない個人業者ですので、(たとえ、どれだけ仕事に手を抜いたとしても)使用者(経営側)から決まった賃金がもらえるサラリーマンっていいなぁ~(あくまで収入面だけですが)と、思うこの頃です・・・・

さて、報道によると、今年の春闘相場をけん引する自動車大手各社の労働組合が、月3000円のベースアップ(ベア)などを求める要求書を経営側に提出したとのことです。
1月の安倍晋三首相の「昨年を上回る賃上げを目指す」という施策方針演説が、労組側の「強い味方」となっているわけです。
この「政府の賃上げ要請」、つまり「官製春闘」は3年連続のようですが、昨年10~12月期のGDP速報値は前期比0.4%減のマイナス成長ということで、経済の好循環が空回り気味だけに、経営側の賃上げ圧力はこれまで以上に強いようです(⇒「賃上げして、消費を増やして、景気を良くしようぜ!」)。

ただ、年明けから原油安・中国経済減速と併せて、日銀の「マイナス金利政策」がダメ押しとなった「円高(株安)」のせいで、賃上げもなかなか簡単にいかないようですね・・・・

この「円高」ですが、ドルに換算して昨年と比べてみると、現在の円相場は1ドル=110円くらいですが、前年同時期の円相場は1ドル=120円くらいでした。
例えば、前年同時期に1日の収入が1万2千円という人がいたとして、100ドルの買い物をするのに前年同時期は丸1日働く必要があったけど、今だと丸々1日働かなくてもいいということになります。
つまり、前年同時期に比べれば、生活水準を変えずに、時間的余裕が発生するということになるわけです。
もちろん、私たちはドルじゃなくて円で暮らしているわけですから気付きにくいですが、前年同時期に比べて日本人の労働の国際的値段が上がったということは少し誇らしく思ってもいいのでは?という理屈もあるような、ないような・・・・

でも、これは”勘違い”なわけで(私はまるで納得できません!)、この「円高(・株安)」のせいで業績が悪化したために賃上げが困難という企業(業界)もあるわけです(⇒新日鉄住金など鉄鋼王手や、パナソニックなど電機王手が相次いで3月期の業績予想を下方修正しました)。

マイナス金利のせいで銀行金利が下がり、いわゆる「タンス預金」とされる現金通貨が増える言われてますが、現金で持っていると盗難や紛失のリスクがありますし、賃上げしにくくなって日本人労働者を貧乏にする政策(マイナス金利政策)は変えた方がいい・・・・
そして、そもそも論ですが、「官」から賃上げを要求するよう”指示”されるような労働組合ってどうなの?と思う某個人業者のつぶやきでした。



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