Blog/2017-05-15

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稼げる伸びシロがまだまだある業界です

GW明けの先週は、大阪の方へ行くことが多かったです。

大阪に向かう電車の中でよく見かけたのが就活生の皆さんでした。

頑張れ、就活生!

リクルートスーツ姿が初々しい皆さんにココロの中でエールです(^^)/


話が変わって、先週の日経新聞に不動産鑑定士の受験者数が10年で1/3に減少したとの記事が載っていました。

新聞記事によると、受験者数はピーク時(2006年度)の4605人から2016年度は1568人に落ち込み、合格者の平均年齢も35歳と10年前より約5歳上がったとのことです。

10年ほど前のリーマンショックを契機に不動産市場が悪化して、後ろ向きで魅力が乏しい業界になったことが要因の一つかな・・・


そもそも不動産鑑定士の資格は、土地の価格を決めるために生まれた資格です。


時代を遡ること昭和30年代からの池田内閣による所得倍増計画で道路などのインフラ整備のために用地買収が盛んとなり、土地の価格(地価)が高騰しました。

その時にぶち当たった壁が「この土地の価格は適正なのだろうか?」ということです。


そこで、土地の適正な価格形成に資するために、昭和38年に「不動産鑑定評価に関する法律」が公布されて不動産鑑定評価制度が法定化され、それとともに不動産鑑定士制度も定められました。

その後の昭和44年に、土地取引の際に参考となるような地価を公示すべく地価公示法が施行され、不動産鑑定士がこの地価公示の評価を担い、本格的に不動産鑑定士の役割が定着しはじめました。


このように不動産鑑定士は主として土地の価格についての専門家として誕生した資格ですが、時代の変化とともにその役割はどんどん広く、その内容も難しくなってきました。

特に、いわゆるバブル崩壊前までは土地は持っているだけで価値が上がるもので、使う・使わないに関係なく地価が決められていたことがありました。


それが、バブルが崩壊してからは地価は下がる一方で、土地は使わなければ価値がないといった土地に関する価値観が大きく転換して、鑑定評価に新たな手法が導入されたり、そもそもの前提の見方が変わったりといった大きな変化がありました。

その後も、不動産の証券化といった収益性を重視する取引が増えていったことや、CRE戦略に関連して不動産鑑定評価基準によらない価格等調査のニーズ増加などを背景に、評価方法は変化してきました。


このように不動産の鑑定評価って時代の流れと共に変化してきました。

それは不動産、そして街自体が「生もの」「生き物」だからです。

だから、時が経っても価値が変わらず、むしろ価値が上がっていく不動産や街もあれば、手を尽くしても価値が下がっていく不動産や街もあります。

それは土地だけでなく、その土地の使い方、つまり建物や施設などの"上物"の使い方に左右されるところが大きいと考えています。

いつまでも"地べた"ばかりみていても、不動産の本当の価値は見えてきません。


不動産鑑定士は、いろんな角度からアプローチして土地を含む不動産の"あるべき"適正な価格を決定できるところが魅力ですし、今までに無い発想を持った鑑定士なら相応の稼ぎも可能な資格です。

「これから自分はどんな仕事に就こうか?」なんて思っている方(就活生)がいるなら、不動産鑑定という業界にも目を向けても良いんじゃないかな、なんて思います。


昨年度の試験から実務での知識や経験が無いと解けない問題が減るなどの試験内容の見直しもされました。

今後制度が変わるかどうかわかりませんし、個人的にはどうかな(=好ましくない)と思っていますが、資格自体に更新手続きもないです。

そして、何より後戻りができないIT社会において、ビックデータを使いこなせればまだまだ伸びシロがあって稼げる資格として魅力があると思ってます。



※不動産鑑定士の監督省である国土交通省が作成したPR動画です



※日本不動産鑑定士協会連合会が作成したPR動画です



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