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相続税路線価は便利ですが・・・・

先月初めに新聞等で『相続税路線価』の発表がありました。

地域のだいたいの相場観を知るのに役立つ相続税路線価は、贈与税・相続税課税対象の土地の「みなし時価」計算のために毎年調査・発表されます。

贈与税・相続税は申告納税ですので、納税者が自ら課税されるかどうか、税額はいくらになるかを計算しなければなりませんが、税理士の先生に相談すれば、「みなし時価」の計算や税金の申告を行ってくれます。

でも、だいたいの「みなし時価(=地価相場)」は、ご自身で確認することが出来ます。
下記のサイトにアクセスしていただき、検討したい土地が面する道路に付設された路線価(千円単位)に土地の面積を乗じます。だいたいの相場観はこれで把握できます。

http://www.rosenka.nta.go.jp/

この路線価は、実勢時価の80%程度の水準とされているので、20%程度の減額幅が織り込まれています。
したがって、課税対象土地の「みなし時価」を「財産評価基本通達」に則って計算する場合、実勢時価(客観的時価)より低く計算されるので、納税者にとって有利です。

ところが、この『相続税路線価』は、その路線に接面する標準的な土地を対象としているもので、個々の不動産の個別性を反映しておりません。

そのため、周辺の土地と比べて、

● 対象土地に著しい高低差がある場合
● 対象土地に利用困難な傾斜地が含まれる場合
● 対象土地が著しく過大、もしくは過小な場合
● 対象地の上空に高圧線が走っている場合

など、「固有」「個別的」な事情がある土地については、これらの事情が反映しきれず、「みなし時価」が実勢時価より高くなり、納税者にとって不利となる場合もあります。

不動産の贈与や相続に際して、路線価による「みなし時価」に疑問がある場合、是非ご相談下さい。



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